子供であった自分達が巣立っていったあと、人数が減った家には、当然、空間が増えてきます。そして、いつのまにか子供である私達の「今は使わない」物が集められていきます。思い出の物もあれば、捨てる事を先延ばしにしているものが実家に蓄積されていくのです。
しかし、実家は物置や倉庫ではありません。自分よりも年配者が住んでいるのです。自分のものではない物に囲まれて生活していかなくてはなりません。親心から、「○○が使っていたもの、懐かしいな」「○○の部屋は狭いだろうし」と、子供たちの事を思って物を引き受けをしていきます。
では、子供は親の気持ちを考えることはあるでしょうか。この場合、親の気持ちよりも親の体力を考えてみましょう。私自身も親の好意に甘えてきた立場ですが、何の心配もいらない親の体力だとしても、【もしも】のリスクは少なくとも自分より高いのです。